今日二子玉川の inspired by STARBUCKS COFFEE で友人と話していた時に、子どもの頃に住んでいたところの話になった。その友人の知人が中目黒に住んでいた、と言っていたからだ。今から約30年以上前になるけど、渋谷区と目黒区の境、旧山手通りの今でもある教会の裏手の辺りに住んでいた。まだ西郷山公園ができる前で資材置き場だった頃である。
よく渋谷区の鉢山町から目黒区東山や青葉台に遊びに行っていた。テリトリーは渋谷区内が主だったが、区外に行くという行為が"遠征"的でワクワクしたのだった。その頃の中目黒は駄菓子屋とできたばかりのセブンイレブンくらいしか遊びに行く店はなかったが、春の目黒川の桜は子どもながらにも楽しみだった。川沿いの桜がとても美しかったのだ。
当時、目黒川は台風など大雨が降る度にしょっちゅう溢れかえっていた。川沿いの知人の家は庭に繋いでいた犬が溺死したり、床下浸水で区から見舞金をもらっていた。洪水の様子を美空ひばり宅前の坂上から見物したり、出たばかりのハンディビデオカメラで流されていくクルマを撮影したこともあった。水が引いたあとはとても汚く臭ったものだった。そこであまりにも目黒川が溢れるので、川を改良してキャパシティを増やすことになった。その工事の邪魔になる川沿いの桜はほとんど切り倒され、名物の花見も一時途絶えたのだ。これが当時とてもショックで今でも目黒川近くを通るとそれを思い出す、という話をした。工事完了後、切り倒した桜が新たに植えられ復活し、再び名物になったのは多くの人がご存じだろう。
帰ってきて30年前に撮ったフィルムをスキャンした。工事前の目黒川だ。川の中が二段になっているのがわかる。両サイドには立派な桜と桜祭りの照明が風に揺れていて、中目黒駅方面には東急ストアの看板が、そして撮影している橋はリベットが眼に入る。フレーム上の3人はおそらく近所の人だろう。
もう1枚は西郷山公園横の西郷橋の写真だ。走っているクルマと消火栓の広告が時代を感じさせる。橋の内部にガードレールがあるがこの少し前までなかった。上部の標識類もなかったと記憶している。西郷橋は短いがトンネル内は暗く、昔は嬰児捨て場としてこの場所は有名だったという話を聞いたことがある。
という感じに、発作的に昔のフィルムをスキャンしてアップするかもしれない。何しろデジタイズしていないフィルムは大量にあるのだから。